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この記事の目次

Oct 18, 2017からサンフランシスコで開催されている BADCAMP 2017 続編です。

Drupal 9 and Backward Compatibility: Why Now is the Time to Upgrade to Drupal 8

drupal 9 and backward compatibility

セッションの内容

Drupalは優れた拡張性を持ち、素晴らしいコミュニティに支えられ、最新の技術を取り込んだ素晴らしいオープンソースです。Drupal 8では、VIews in Core, より進化した多言語対応, HTML5のサポートなど、多くの機能がコアに取り込まれました。ソースコードは完全にオブジェクト指向になり、Composerによる依存の管理やSymfonyやTwigなど広く使われているライブラリの採用により、開発者に大きなメリットをもたらしています。

多くの企業がDrupal 8を採用し始めており、NBA、NASDAQなど非常に大きなサイトでもすでに実績があります。

Drupal 8 is now go to release

コントリビュートモジュールのエコシステムも成熟しつつあり、1400以上のモジュールの安定板が公開され、4000以上のモジュールが開発中です。安定板のモジュールはここ1年で2倍以上に増えています。

Maturing contribute modules

Drupal 8からはセマンティックバージョンが採用されました。これにより将来的に追加される機能やマイルストーンが明確になり、Experimental Moduleとして安定板になる前にコアに含めてリリースすることで、新しい機能を正式にリリースされる前に試せるようになっています。

D8 Semantic Versioning

また、このように段階的に機能を追加しながらリリースしていくことで、将来的に8.xの最終バージョンから9.0にアップデートする際にも、ユーザーは通常のマイナーアップデート (0.1単位のアップデート)と同じような感覚でバージョンアップすることができます。

Benefit of Semantic Versioning

 

drupal 9

最新のDrupal情報を追いかけるためのリソース

次のマイナーアップデートであるDrupal 8.5.0のロードマップは以下のリンクでチェックできます。

Drupal development roadmap

多くの人が恩恵を受けそうなものとしてはLayout機能の拡張かと思います。PanelsやDSが不要になる時代が将来的に来るかもしれませんが、まだ動き始めたばかりなので当面はExperimentalで出てくるのではないかと思います。開発者としてはAPI Firstや、Javascript Frameworkに何を採用するのかといったところが気になるポイントです。

Drupal 9に関する最新の情報や、Drupal 8の各バージョンの変更点、後方互換性などについては以下のリソースで参照できます。

まだ、Drupal 8へのポーティングが完了していない多くのモジュールがあります。Drupal 8へのポーティングに貢献したい方は、以下のリンクでissueの一覧が見えますので、ぜひ参加してみてください。

Drupal 8 Contrib Porting Tracker

Drupal 6/7からDrupal 8への移行については以下のリンクに情報がまとまっています。

Upgrading from Drupal 6 or 7 to Drupal 8

まとめ

最新のDrupal 8/9の状況や、関連リソースの紹介がまとまった良いセッションだったと思います。

重要なポイントは、「後方互換性(Backward Compatibility)を保つ」というポリシーの対象は「コンテンツ」であって「コード」ではないということです。現在稼働しているDrupal 7のサイトを慌ててDrupal 8に移行しなければいけないという状況ではありません。しかし、大規模なサイトや複雑なシステムをDrupal 7で構築している場合、予め既存のサイトを極力モジュールやカスタマイズしたコードを使わないようにシンプルに変更したり、利用中のモジュールがDrupal 8に対応しているかの確認するなど、少しずつアップデートの準備を進めていくのがいいでしょう。

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この記事を書いた人 : Yoshikazu Aoyama

昔は回線交換やL2/L3のプロトコルスタックの開発をしてました。その後、組み込みLinuxやJava/Ruby on RailsなどのWebシステム開発などを経て現職。
インフラからDrupalのモジュール開発、Drupal以外の開発までなんでもやります。
普段は札幌で猫と一緒にリモートワークしています。 好きなモジュールは Restful Web Services と Rules

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