Oct 18, 2017からサンフランシスコで開催されている BADCAMP 2017 続編です。
AMD Case Study: Building All the Things, from Paragraphs to Product Data
セッションの内容
マイクロプロセッサを提供するベンダーとして有名なAMDは、自社の製品スペックやユーザーストーリー、販売先などの情報をWebサイトで提供しています。以前は複数のSharePointのサイトでこれらを管理していましたが、Drupalへの移行プロジェクトを進め、現在では11種類の製品ライン、1200以上のSKUのスペックやマーケティング向けのコンテンツが、Drupal 8で一元管理されています。
プロジェクトのキーとゴール
- 製品データとマーケティングコンテンツが中心にあること
- カスタマーエクスペリエンスの改善
- コンテンツ編集者、開発者、管理者のエクスペリエンスの改善
これらを実現するために、サイトの構成要素をDrupalのコンテンツタイプやエンティティとして構造化した。
製品データ
- 11種類の製品ライン、1200以上のSKUをDrupalのエンティティとしてデータ化
- それぞれの製品ラインは30-75のフィールドを持つ
- 製品を表示する全てのコンポーネントは同じデータソースを参照する (表記揺れやデータの2重管理の撤廃)
例えばCPUの場合
ryzenのページを見てみると、Overview(Marketing Copy)、Shop Products (価格や販売先へのリンク)、Technologies、Specifications、Supportが製品ページの構成要素になっている。これらはPragraphsやコンテンツタイプ、Taxonomy、Entity Referenceといった組合せて実現されている。
Drupalの柔軟なデータ構造と拡張性により、エクリペリエンスの改善が実現できた。
カスタマーエクリペリエンスの改善 |
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コンテンツ編集者のエクリペリエンスの改善 |
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まとめ
日本には部品やデバイスを製造する会社がたくさんありますが、製品スペックがPDFでしか見られなかったり、コンテンツが日本語にしか対応していないなど、あまりWebサイトにコストをかけていないサイトが多い印象があります。また、静的なHTMLで書かれており、同じグループの会社でもレイアウトやデザインが統一されていなかったり、同じ製品なのにページによって細かい表記が異なるなどの問題も多く見られます。
AMDのように「製品」を中心としたサイトを構築する場合、デザインありきで考えるのではなく、「製品を構成する要素や、ユースケース、サポート情報などの関連するデータにどのようなものがあるか」という視点で、まずはデータの構造化を行ない、それからサイトのデザインやUIに落とし込むことが重要になります。
弊社では昨年、 シュナイダーエレクトリックグループ傘下の Proface のサイトをDrupalで開発しました。この時も前述したようにデザインありきのコンテンツ設計ではなく、製品のデータ構造を中心としたコンテンツ設計を行ない、20,000を超える製品の情報が集約されたサイトを実現しています。
日本での採用事例は多くありませんが、このような製品スペックやカタログを表現するには、Drupalは非常に適したフレームワークであると言えるでしょう。
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