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DrupalとWordPressを比較した時のメリットについて
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モジュールが公式にサポートされている

モジュールやプラグインが誰でも開発できるのは良いことですが、それがきちんと継続的にメンテナンスされていったり、品質が確かなものであるかという保証はありません。多くのプラグインシステムではプラグイン自体の質は問われておらず、その結果としてプラグインを使った攻撃が行われたりします。

Drupalの場合、公式に提供されているモジュール(Core modulesやDrupal.org にプロジェクト登録されているContribute modules)がセキュリティも含めて継続的にメンテナンスされています。投票やフォーラム、ブログ、言語管理など多数のモジュールが入っています。こうしたサポートは利用する側にとって大事ではないでしょうか。

バックエンドに徹することができる

Drupalは何もWebサイト向けだけとは限りません。RESTful web servicesモジュールを使うことでRESTful APIが利用できます。もちろんアクセス権限は細かく指定できますので、セキュアな運用も可能です。

認証についてはCookie、Basic認証、OAuth2が利用できます。アプリと連携させたり、外部から操作することもできます。さらに別な言語のWebフレームワークからDrupalに接続し、データ操作を行うことも可能です。管理画面だけDrupalを使い、表示についてはPHP以外の言語を使うと言った形です。

この場合のメリットとしてはDrupalに組み込まれている強力な権限管理や多彩なモジュールを活かしたシステム開発が可能になるということでしょう。PHPユーザに限らず、Drupalの資産を活用できます。

ブログ以外のシステムを構築

CMS = ブログというイメージがついてしまっていますが、実際にはそのようなことはありません。コーポレートサイト、開発者向けサイト、ニュースサイト、コミュニティサイトなどあらゆるWebサイトでCMSが必要とされています。Drupalはそうしたサイトに柔軟に対応が可能です。

WordPressはブログシステムがベースになっていますので、どうしてもブログが中心に存在することになります。Drupalの場合、ブログは一モジュールでしかないという点が重要です。

柔軟なコンテンツ管理

DrupalはCMSなので、コンテンツの管理については定評があります。Webサイトの中に多くの情報を載せたり、ユーザの権限に応じて細かく出し分けを行うと言ったことも容易に可能です。

複雑なコンテンツ操作をやろうとすると、難解なコードを書くことになったり、処理が煩雑になっていきます。Drupalでは柔軟に対応できます。

ロードマップがある

殆どのオープンソース・ソフトウェアにおいてロードマップが提示されることはありません。WordPressにしても3〜4ヶ月に一度、マイナーアップデートを行うと予告されている程度です。

そんな中、Drupalについてはかなり明確なロードマップが提示されています。これによって、コミュニティメンバーやDrupal利用者が、Drupalがどういった進化を辿っていくか、次に出てくる機能は何かと言った情報が得られやすくなります。

他にもビジネス利用で大事なLTS(長期サポート)がDrupal6にて行われています。LTSは中長期的にDrupalを使っていこうという点において心強い仕組みになるのではないでしょうか。


WordPressは優れたCMSです。しかし向き不向きがあります。何でもWordPressというのは逆に開発工数を増やしてしまったり、モジュールの増産を招いてしまうかも知れません。構築するサイトの特性に合わせて、最適なシステムを選択するのが良いでしょう。

 
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この記事を書いた人: 中津川篤司

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