公共交通機関のDrupal 8導入事例

cttransit

こんにちは、ANNAIの谷川です。今日は公共交通機関にてDrupal 8が導入された事例をご紹介します。一般ユーザー向けというだけでなく、ベンダーの商談窓口機能も果たすサイトになります。それではどうぞ。

Drupal 8 海外事例:CTtransit (Connecticut Transit)

CTtransitコネチカット州の運輸省が所有するバス事業で、州全体でバスを運行しています。毎年130の路線で2,500万人の輸送を行っています。

CTtransitのウェブサイトは、乗客だけではなくその他の関係者や就職希望者、議員、CTtransitの従業員など、幅広ユーザーにとって必要不可欠なコミュニケーションチャネルになっています。通常5,500人ほどのユーザーがサイトを訪れ、情報収集したり、やりとりしたりしています。

2014年、CTtransitはもっと技術的に優れていて、人々とより繋がることができるような、人を惹きつける新しいサイトを開発する必要性を感じていました。それを実現するために、3社でこのプロジェクトに取り組みました。

なぜDrupalが選ばれたのか

新しいウェブサイトは2016年7月にDrupal 8でローンチしましたが、CMSをフレームワークとして使用していなかったサイトを置き換える形となりました。クライアント様はこのサイトを成長させるためにCMSをフレームワークとして使用したいと思っていました。サイトは以下を満たすようにしました。

  • ライセンス費用などを抑えるため、オープンソースの導入にこだわること
  • 必要に応じて追加機能を実装できるプラットフォームであること
  • 多言語対応
  • アクセシビリティ準拠


Drupalはこれらを満たしていたので良い選択でしたし、すでに運輸業界でもよく知られたソリューションでした。言うまでもなく、このプロジェクトに関わった全てのベンダーはDrupalでの開発経験が豊富でした。

プロジェクトが始まった時期もいい時期でした。2015年11月は最新版であるDrupal 8のリリース時期だったのです。開発が始まった頃には、すでにコミュニティより提供されたモジュールなどを活用し、クライアント様の要望を満たすシステム構築をすることができました。

プロジェクトについて(ゴール、要望、成果)

新サイト構築にあたり、クライアント様は既存サイトのいくつかの欠点を改善することをゴールとしていました。新サイトで得られるものは以下の通りです。

スマホ対応

サイト解析によって、アクセスの4分の3はモバイルからのものだとわかりました。よってモバイル機器でのアクセシビリティを備えることは必須条件でした。構築にはBootstrapを利用しましたが、それによりサイトをカスタムする自由度が広がり、形にとらわれないアクセシビリティを実現し、デザインプロセスの時間削減にもつながりました。

BootstrapはDrupal 7を使った開発で使用していて、Drupalコミュニティやそのほかのコミュニティでたくさんのサポートがあったのですが、使い方には慣れていました。

ユーザーのスマホの中で読みやすくするために、モバイル対応に関しては、コンテンツに関する要望以上の成果を出そうと努力しました。ページはすぐに表示しないといけないと思ったからです。Drupalに備え付けのキャッシュやページ表示の最適化の仕組みよりも、NGINXウェブサーバーのキャッシュ機能を有効にしました。このプロジェクトの革新的だったところは、運行情報や時刻表を見つける、などの人気コンテンツを素早く表示できるようになった点です。

調達のワークフロー

このプロジェクトにて、私たちは調達コンテンツを管理するプロセス(またの名をRFP)を紹介し、ベンダーが入札案件に興味があることを示すためにサイト上で登録作業を行えるようにしました。一度登録をすれば、ベンダーは調達に関する書類にアクセスできるようにしました。

その登録情報はクライアント様にメールで伝わるようにし、登録企業とやり取りができるようにしました。調達に関する情報が更新・訂正されると、その通知がベンダーに自動メールで流れるようにする仕組みも含めました。

これらをDrupal 8で達成するために、以下を実装しました。

  • 登録者、クライアント側、共にロールベースのアクセスをできるようにすること
  • 調達チームが構造的にコンテンツをアップできるようにし、ユーザー側も閲覧できるようにすること
  • 登録ボタンをスタートにしてそのワークフローを開始し、RFP資料を閲覧できることを最終フロートすること
  • 引き合い情報にフィルターをかけたり、入札に参加意思を示すベンダー情報をエクスポートできること


実装においてキーポイントとなったのは、Views、User、FileといったDrupal coreの機能でした。Email Registration、Profile、CAPTCHA、MICEといったコミュニティより提供されたモジュールも使用しました。

それぞれの調達機能ページに登録ワークフローを実装したり、自動通知メールを実装するために、カスタムモジュールも作成しました。

終わりに

この事例のポイントは2つあると思います。一つはユーザー向けにモバイルフレンドリーなサイトに大きく変化したこと。二つ目は、ユーザー向けというだけでなく、ベンダーとの商談窓口にもなっている点です。

これらを達成するために、Drupalコミュニティで配布されている各種モジュールを使用し、サイトをローンチしました。Drupalの柔軟性や拡張性は、こういったモジュール類が豊富で、あらゆる規模の企業様や団体様にも対応できる点が強みになります。参考にしていただければと思います。

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