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この記事は 「Drupal Case Study : US. Department of Energy」 の翻訳です。
この記事の目次

Drupalを用いた関係機関との連携

アメリカ合衆国エネルギー省はPhase2と協力し、彼らのデジタルプレゼンス(ウェブにおけるあり方)の見直しとDrupalを利用した新しいウェブサイトの立ち上げを通じて、関係者とのコミュニケーションや連携の仕方を変化させました。

中央集中型のブランド管理による柔軟性の確保

エネルギー省のデジタルプレゼンスを変えるためには、非常に多くの関係機関/部局のウェブサイトをまとめることが可能であり、何百もの編集者に簡略化された公開手続きを提供できる、中央集中型のアーキテクチャが必要でした。また、Drupalプラットフォームを利用することで、世界のエネルギー技術政策の分野で得られたイノベーションの急速な流れを、モバイル端末を重視したユーザーエクスペリエンスとして提供することが可能となりました。モバイル端末重視のデザインとその高い柔軟性を確保するためのツールの組み合わせ 、CMS管理の一元化、そして編集者の独立性により、Energy.govのウェブサイトは連邦全体のデジタル化を進める騎手となっています。2011年にはプラットフォームの再設計が行われ、2013年にはレスポンシブ対応が行われました。

なぜDrupalが選ばれたのか

その柔軟性と特徴を理由として、Drupalが選ばれました。

  •  柔軟性の高いEntityモジュールAPIとフィールド
  •  画像スタイル機能
  •  Organic Groupsモジュール
  •  ユーザグループ/部署別の許可付与
  •  ブロックの配置(Beanモジュールの開発)

ウェブサイトが開発された時、今回のような大規模なインフラストラクチャをサポートするために必要なモジュールの大半はまだ開発されておらず、今回これらのモジュールに対して多くのサポートを行い、エネルギー省にデジタル面での変化を可能としました。

プロジェクトについて(ゴール、要望、成果)

統合とスリム化

Phase2は、Red DotやSiteCoreといった様々なCMSで開発された関連するウェブサイトを整理し、それらをDrupal7 CMSに移行しました。現在、Energy.govのプラットフォームには約117の関係機関/部局のウェブサイトが移行し、費用の節約や,ネットワークインフラストラクチャのスリム化とブランディングを実現しています。

共有コンテンツリポジトリ

エネルギー省は、各関係機関/部局のウェブサイトに対して開発者による手助けが必要となることがないように、ウェブサイト全体が設計されることを望みました。彼らは現在、Drupal CMSから直接、新しい機関/部局のウェブサイトを作成・運用することができます。また、機関/部局ごとの閉じられた範囲へコンテンツを複製していくのではなく、作成されたコンテンツを下位の機関/部局と共有することもできます。

ブランドの一貫性

別の目標として、各オフィスのウェブサイトの一貫性を保ち、Energy.govのブランドイメージと一致させる必要もありました。

統合されたパワー

Mapboxというソリューションを活用し、人を引きつけるようなデータの視覚化を実現できました。それによって組織のミッションをわかりやすく伝えたり、関係者に良い影響を与えることができるようになしました。

レスポンシブ対応

2013年11月、私たちはEnergy.govをレスポンシブ性を重視したウェブサイトに変更し、ユーザーがタブレット、携帯電話、その他のどのデバイス上でEnergy.govを見ても一貫性を保てるようにしました。

前進

私たちは現在、2017年早々に立ち上げられるウェブサイトの再設計に取り組んでおり、Energy.govのパートナーからのDSIRE Rebate Importや、iTunesでの配信を目的としたPodCastの開発といった「one-off(単発的)」な機能開発に取り組んでいます。また、外部システムからエネルギー省の電話帳をインポートするためのカスタムサポートも提供しています。

終わりに

いかがでしたか?ウェブサイトのリニューアルで多くの関係機関/部局のウェブサイトをDrupal上で一元管理することが可能になったことにより、費用の節約やブランディングを実現することができた事例でした。

大規模な組織におけるWebガバナンス問題

政府機関や大学、国際的に展開するメーカーなどの大規模な組織では、部門や地域、言語ごとに独立したサイトを持つケースがあります。多くの場合、それぞれのサイトは各部門や地域の管理者により個別に運営されています。時には、それぞれのサイトが独自のCMSやシステムを導入しているケースもあります。

この状態でサイト内のコンテンツ量が肥大化していった場合、将来的にはそれぞれのサイトのガバナンス(統制)が取れなくなるという問題が生じます。

具体的な例としては、製薬メーカーであれば、ある医薬品の情報に変更があった場合、全世界、全言語のサイトでその内容を正確に漏れなく書き換える必要があります。多数の学部、大学院、研究科を持つ総合大学では、バナーの変更をするだけでも、全学部、全学科の全ページに変更を加える必要があります。

どちらのケースにおいても、各サイトが独立したシステムで管理されている場合には、些細な変更にも多くの労力やコストが必要とされます。このような、Webガバナンスを解決する手段としてDrupalの導入はベストな選択肢と言えます。

弊社が手掛けた事例としては広島大学が挙げられます。広島大学ではDrupalの導入により、全学部、全学科のページを1つのDrupalで管理する事を実現しました。詳しくは、事例紹介「広島大学」をご覧ください。

Webガバナンスに関しましては、以下の記事もご覧ください。

「分散型コンテンツ管理」とは何か?
製薬業界における分散型コンテンツ管理の好事例
高等教育の現場における分散型コンテンツ管理の事例

連載中!:Drupal初心者講座

  • Drupal初心者講座について
  • 第1回 歴史に見るDrupal のDNA
  • 第2回 Drupalはフレームワークか?CMSか?(近日公開予定)
  • 第3回 Drupalの特徴(近日公開予定)
  • 第4回 Drupal 8のインストール(1)(近日公開予定)
  • 第5回 Drupal 8のインストール(2)(近日公開予定)
  • 第6回 コンテンツを投稿してみる(近日公開予定)
  • 第7回 ボキャブラリとタクソノミーを使う(近日公開予定)
  • 第8回 他のCMSと比較してみる(近日公開予定)