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Drupal 7からの移行:ESかDrupal 11アップグレードか、最適な選択肢は?
この記事の目次

Drupal 7のサポート終了が2025年1月5日に迫る中、多くのユーザーが次のステップを検討しています。本記事では、Drupal 7ユーザーが直面する2つの主要な選択肢、ES(拡張サポート)とDrupal 11への移行について詳しく解説します。

Drupal 7のサポート終了とその影響

Drupal 7は2011年のリリース以来、多くのウェブサイトを支えてきました。しかし、2025年1月5日をもってオフィシャルサポートが終了します。

これは以下の影響をもたらします:

  1. セキュリティアップデートの停止
  2. バグ修正の終了
  3. コミュニティサポートの減少

サポート終了後もDrupal 7は機能し続けますが、セキュリティリスクが高まり、新しい技術やウェブ標準への対応が困難になります。

ES(拡張サポート)オプション

ES(拡張サポート)は、Drupal 7のサポート終了後も継続的なサポートを提供するオプションです。幾つかの企業が有償で提供しています。

ESの利点

  1. セキュリティパッチの継続提供
  2. 既存のDrupal 7サイトの機能維持
  3. 移行のための工数削減

ESの課題

  1. 長期的には持続不可能
  2. 新機能の追加が限定的
  3. コストが増大する可能性がある

ESは一時的な解決策として有効ですが、最終的にはアップグレードや移行を検討しなければなりません。

Drupal 11への移行

Drupal 11は最新のDrupalバージョンであり、多くの新機能と改善点を提供します。

Drupal 11の利点

  1. 最新のセキュリティ機能
  2. パフォーマンスの向上
  3. モバイルファーストのデザイン
  4. より直感的な管理インターフェース
  5. AIとの統合機能

Drupal 11は、Symfony 7やPHP 8.3などの最新技術を採用し、より柔軟でスケーラブルな開発環境を提供します。

移行の課題

  1. 大規模な再構築が必要
  2. 時間とリソースの投資が必要
  3. カスタム機能の再実装が必要な場合がある

Drupal 7からDrupal 11への移行は単純なアップグレードではなく、実質的な再構築を意味します。

選択肢の比較と意思決定

ESとDrupal 11への移行、どちらを選択すべきかは、各組織の状況によって異なります。

ESを選択すべき場合

  1. 短期的にDrupal 7を継続使用する必要がある
  2. 移行のための時間やリソースが不足している
  3. カスタム機能が多く、再構築に時間がかかる

Drupal 11を選択すべき場合

  1. 長期的な視点でウェブサイトを運営している
  2. 最新の技術や機能を活用したい
  3. セキュリティとパフォーマンスを重視している
  4. 将来的なアップグレードを容易にしたい

多くの専門家は、可能な限り早くDrupal 11への移行を開始することを推奨しています。

移行計画の立て方

Drupal 11への移行を決定した場合、以下のステップを踏むことをお勧めします。

  1. 現在のサイトの機能と構造を詳細に分析する
  2. 移行後に必要な機能とコンテンツを特定する
  3. 予算と時間枠を設定する
  4. 経験豊富なDrupal開発コンサルティング会社と協力する
  5. テスト環境で移行プロセスを実施し、問題点を洗い出す
  6. ユーザートレーニングと新システムへの移行計画を立てる

移行プロジェクトは通常6〜9ヶ月かかるため、早めの計画立案が重要です。

結論

Drupal 7のサポート終了は、多くのユーザーにとって重要な岐路となります。ESは短期的な解決策として有効ですが、長期的にはDrupal 11への移行が最も持続可能な選択肢です。Drupal 11は、最新のウェブ技術を活用し、セキュリティとパフォーマンスを向上させる機会を提供します。また、将来のアップグレードも容易になります。一方で、移行には時間とリソースが必要であり、慎重な計画が求められます。組織の状況、予算、技術的要件を考慮し、最適な選択を行うことが重要です。どちらの選択肢を選ぶにせよ、2025年1月のサポート終了日を見据えて、早急に行動を起こすことが不可欠です。Drupal 7の継続使用はセキュリティリスクを高め、ウェブサイトの機能性と競争力を低下させる可能性があります。最終的には、各組織のニーズと長期的なビジョンに基づいて決定を下す必要があります。専門家のアドバイスを求め、十分な情報に基づいた判断を行うことで、Drupalの新時代に向けて最適な準備を整えることができるでしょう。

ESまたはDrupal 11及びそれに伴うコンテンツ移行、いずれの選択肢についてもANNAIは最適な選択肢をご用意しています。

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この記事を書いた人: Kuniyoshi Tone

ANNAI株式会社

デジタルマーケティングを担当。金剛山を遠くに眺めて大阪からリモートワークしています。