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この記事は「 Drupal Case Study : Drupal Show and Tell London website 」の翻訳です。
この記事の目次

 

Drupal 8 海外事例:Drupal Show and Tell London website

情熱的で熱狂的なメンバーであるイギリスのDrupalコミュニティ、CameronとWildingは、Drupalcamp Londonを組織し、積極的に主要なDrupalイベント(Drupalcamps London、Brighton and Bristol)での講演に参加しています。 また毎月2回、「Drupal meetups」「London Drupal Pub Meet」「Drupal Show」「Tell London」を開催しています。

彼らは、ロンドンのDrupalコミュニティに貢献するため、2013年から毎月夕方に、Drupalの「Show and Tell」を開催し、たくさんの方が集まって、お互いに学び合う場となっています。

そこでは毎月、Drupalに関連した短いテクニカル・トークをプレゼンするように参加者に呼びかけています。リラックスできる雰囲気なので、初めてのプレゼンテーションをする絶好の機会です。Drupalコミュニティメンバーは、このDrupal Worldで興味深い話を学んだり、新しい人と会話できる機会を得られます。ボランティアだからこそ発せられる魅力的な会話や、厄介な問題の解決方法はもちろん、Drupal 8の最新情報や機能に関する話題まで、様々です。

昨年、Drupal 8を使用して既存のウェブサイトをリニューアルし、イベントのオンラインサポートをより魅力的なものにすることに決めました。 古いサイトはモバイルに最適化されておらず、レイアウトは古く、レスポンスは遅く、情報の構造もわかりにくいものでした。

リニューアルの最初の目標は、最新かつ完全なモバイル対応サイトを用意し、イベントの関係者が必要な情報をすばやく見つけ出し、彼らが興味を持つ詳細情報をすべて提供できるようにすることでした。イベントは初心者や専門家にとっても素晴らしい機会ですが、ボランティアが不足していたため、3つのトークセッションを満席にすることは困難でした。 出席者の数には満足していましたが、参加者がイベントに訪問できるよう、ウェブサイト上で少し変更すれば改善できることも知っていました。

なぜDrupalを選んだのか?

CameronとWildingはDrupal専門の開発会社であるため、Drupal 8を選んだ主な理由は、開発経験が豊富だったからです。

Drupal 8.0.0リリースの発表後、早速Drupal 8でWebサイトを構築し、新しい技術と変更点について実験し、詳細を知りたいと願っていました。Drupalを扱ったサイトの内容や今後の技術について学ぶこともできました。

プロジェクトについて

このウェブサイトの主な目的は、今後開催されるイベント、講演、スピーカーの情報を訪問者に提供することです。 講演内容を記録するボランティアは、内容を編集後にVimeoにアップロードし、ウェブサイトに埋め込みます。

Five Mile Mediaは、ウェブサイトの主要ページのデザインと資産を提供するコミュニティの貢献として親切に協力しました。 私たちは新しい最適化された情報アーキテクチャに協力して、ウェブサイトの新しい体験を作り出しました。

ウェブサイトのメインページでは、保存された開催済みの講演を一覧できるので、イベントに出席できなくても、関心があればプレゼンテーションを見ることができます。モバイル環境の最適化には masonry.js を実装して、ページの要素が訪問者の画面サイズに従ってレイアウトが調整されるるようにしました。

コミュニティとスピーカーとの距離を近づけるべく、すべてのスピーカーには短いプロフィール、プロフィール画像、連絡先情報(Linkedin、Drupal.org、Twitter)を表示する専用プロフィールページがあります。これにより、参加者はイベントが終わってもスピーカーと連絡を取ることができます。

ウェブサイト全体で訪問者の行動を促すように設計したことで、訪問者が積極的にイベントに出席したり、登壇したり、毎月開催されるイベントのMeetup.comからオンラインでの参加申し込みを行ったりするようになりました。

次回の講演リストを表示したり、セッションに空きがある場合は登壇者を募集して、応募できるようにしました。また、検索機能をつけたり、講演内容や動画にタグを付けたことにより、訪問者が関心のあるトピック/スピーカーを検索できるようになりました。

この結果、ウェブサイトの訪問者数とイベント自体を増やすことができました。 ウェブサイトの立ち上げには多くのDrupalistsが貢献しており、その3倍以上の人がライブイベントに参加しています。

Googleアナリティクスの結果を、昨年の11月15日から5月30日までの同じ期間と比較すると、結果は次のようになりました。

  • セッション数:278% に増加
  • ユニークユーザー数:252% に増加
  • ページビュー数:535% に増加
  • セッション別ページビュー数:192% に増加
  • 平均訪問滞在時間:1分9秒 → 1分35秒に
  • 直帰率:75.66% から 62.8% に改善
     

終わりに

いかがでしたか?実際にこのサイトに訪れて色々と触ってみましたが、過去のイベントアーカイブがたくさんあり、コミュニティの盛り上がりが伝わって来ました。また、次回のイベントページへの動線がわかりやすいので、参加もしやすい印象を受けました。運営者の段取りの良さが伺えるサイトでした。

このサイトはコミュニティ運営者には参考になる事例だと思うので、ぜひイベントの企画運営に関わっておられる方はのぞいてみてください。日本のDrupalコミュニティに興味をのある方は、「Drupalコミュニティへの貢献」ページも参考にしてみてください。

 
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この記事を書いた人: Kentaro Inoue

ANNAI株式会社
マーケティングマネージャー
サービスの設計・企画、マーケティング、採用戦略の立案などを担当。普段は新潟で猫と一緒に、時々海外からリモートで働いています。好きなモジュールはRulesとFlagです。

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