ANNAIマガジン
Drupalの使い勝手は?使いにくい点と解決策
この記事の目次

Drupalの使いにくい点を解決!初心者でも始められる導入・運用ガイド

「Drupalを使いたいけれど難しそう...」

エンタープライズ向けCMSとして知られるDrupalですが、このような不安の声をよく耳にします。確かに、最初は戸惑うことも多いでしょう。しかし、適切な方法を知れば、その強力な機能を十分に活用できるのです。

この記事では、Drupalを使い始める際の課題と具体的な解決方法を、実践的な事例を交えながら詳しく解説していきます。すでにDrupalを使っている方にとっても、運用をより効率的にするヒントが見つかるはずです。

Drupalを理解する:まずは基本から

WordPressなど他のCMSに慣れているユーザーにとって、Drupalの最初の印象は「複雑すぎる」と感じられることが多いでしょう。しかし、この複雑さには理由があります。Drupalは大規模サイトやエンタープライズ向けに設計されており、多言語対応や承認ワークフローなどの高度な機能が標準で組み込まれているのです。

Drupalを初めて使用する多くのユーザーが戸惑うのが「コンテンツタイプ」という概念です。基本ページや記事が同じ一覧に表示される仕様は、従来のCMSに慣れているユーザーにとって直感的ではないかもしれません。しかし、これはDrupalの柔軟性を表す重要な特徴の一つです。異なるタイプのコンテンツを横断的に管理できるこの設計により、大規模サイトでの運用効率が大きく向上します。

管理画面との格闘:つまずきやすいポイントを克服する

Drupalの管理画面に初めて触れると、多くのユーザーが圧倒されます。設定項目が多く、どこに何があるのかわかりにくいのは事実です。コンテンツの作成と管理だけでも、以下のような場面で戸惑いが生じやすくなっています:

  • コンテンツタイプの選択と設定
  • メディアライブラリの管理
  • ブロックの配置と表示制御
  • ビューの作成と調整

しかし、ここで重要なのは「必要な機能から順に理解していく」というアプローチです。すべての機能を一度に把握しようとする必要はありません。

多くのユーザーが効果を実感している改善策の一つが、「Admin Toolbar」モジュールの導入です。このモジュールを使用すると、管理メニューがドロップダウン形式になり、必要な設定画面への移動が格段に容易になります。日常的な管理作業の効率が大きく改善される、まさに必須のモジュールと言えるでしょう。

また、「Content Planner」モジュールを使用すると、コンテンツの管理がより直感的になります。

Content Plannerのダッシュボードの例

Content Plannerのダッシュボードの例

カスタマイズの壁を越える:段階的なアプローチ

「Drupalはカスタマイズが難しい」という声は、特によく聞かれる課題です。確かに、テーマの編集やモジュールの開発には技術的な知識が必要です。しかし、近年のDrupalは、プログラミングの知識がなくてもある程度のカスタマイズが可能になっています。

特に「Layout Builder」は、この課題を大きく改善するモジュールです。ドラッグ&ドロップでページレイアウトを編集できるため、技術者でなくてもサイトのデザインをカスタマイズできます。例えば:

  • ヘッダー部分のブロック配置の変更
  • メインコンテンツエリアのカラム数の調整
  • サイドバーウィジェットの追加・削除

これらの作業が、視覚的なインターフェースで直感的に行えるようになりました。

アップデートと保守管理:運用負荷の大きな課題

Drupalサイトの運用で最も負担が大きいのが、アップデートと保守管理です。特に以下のような課題が挙げられます:

  • セキュリティアップデートの迅速な適用
  • モジュールの互換性確認
  • アップデート後の動作テスト
  • データベースのバックアップと最適化

これらの作業を手動で行うと、かなりの時間と労力が必要になります。

保守運用の負担を軽減する:amazee.ioの活用

こうした運用負荷の課題に対して、ANNAIでは「amazee.io」というDrupalのホスティングサービスを提供しています。amazee.ioの特徴的な機能が「AUS(オートアップデートサービス)」です。

AUSを利用することで、以下のような作業を自動化できます:

  • Drupalコアのセキュリティアップデート
  • モジュールの更新確認と適用
  • 更新後の互換性テスト
  • 定期的なバックアップ

これにより、運用チームは本来注力すべきサイト改善やコンテンツ戦略に、より多くの時間を割くことができます。

まとめ:Drupalの可能性を最大限に活かすために

Drupalは確かに学習曲線が急です。しかし、その先には大きな可能性が広がっています。多言語対応、高度なコンテンツ管理、柔軟なカスタマイズ性など、エンタープライズCMSとしての強力な機能を活用できるようになるのです。

重要なのは、一歩一歩着実に理解を深めていくアプローチです。すべての機能を一度に使いこなそうとせず、必要な機能から順に習得していけば、確実にDrupalの扱いに慣れていけるはずです。

また、運用面での課題に対しては、amazee.ioのようなマネージドサービスの活用を検討することをお勧めします。専門家によるサポートと自動化された運用管理により、Drupalの持つ可能性を最大限に引き出すことができます。

Drupalの導入や運用でお困りの方は、ぜひANNAIにご相談ください。基本的な設定から高度なカスタマイズ、そして安定した運用まで、経験豊富な専門家がサポートいたします。

amazee.io 
Kaito Kanekoの写真

この記事を書いた人: Kaito Kaneko

ANNAI株式会社

エンジニア、デジタルマーケティングを担当。山梨県在住。