Weather.comは何故Drupalに移行したのか

この記事は 「Why Weather.com moved to Drupal」 の翻訳です。

この記事は 「Drupal Advent Calendar 2016」(http://qiita.com/advent-calendar/2016/drupal) の12月19日分の記事です。


The Weather Companyは、全米で最大規模の気象会社で、ウェブサイトやケーブルテレビを通じて、気象情報を発信している会社です。近年、IBMに買収され、気象業界を中心に話題になりました。Weather.com は、The Weather Companyの気象情報サイトで、毎月1億以上のユーザーに数百万ページを提供する、Drupalサイトの中で最もトラフィックの多い部類のサイトになっています。


※ 本記事は、Weather ChannelのCase Studyを翻訳して紹介するものです。
https://www.drupal.org/node/2374175


Weather.comは何故Drupalに移行したのか

Weather.comには、The Weather Companyの天気予報、天気関連のニュースや分析結果、その他天気に関するコンテンツやメディアが掲載されています。 The Weather Companyは、Weather.comだけでなく、スマホやタブレット向けのアプリも提供しており、広く存在感を示しています。

以前のWeather.comのプラットフォームは、変更や更新を行うのが難しいものでした。新機能を追加する際は、3つの異なるベンダーを参加させる必要がありました。

また、ウェブサイトの編集設定でも問題を抱えていました。記事を編集する際、1度に1つのバージョンしか更新することができず、複数の記事を一度に編集することはできませんでした。
 

Weather Companyは、次の基準を満たすウェブサイトが必要と考えました

  • 機能拡張性:機能を、迅速・簡単に追加・削除・変更できること
  • 処理能力の拡張性:悪天候時のトラフィック増大に対応できるよう、アクセスに応じて迅速にサーバーを追加したり削除したりできるようにする
  • メンテナンス性:低料金または無料で、他の人が開発してメンテナンスをしている製品や機能を利用できること
  • 開発者との連携:信頼できる開発者と連携できること(ちょうど、街にはすでに活気に溢れるDrupalコミュニティがありました)


Drupalという選択

Weather.comチームは、セキュリティ、安定性、そして開発者コミュニティによるサポート基盤など、オープンソースソフトウェアの多くの利点をすでに認識していました。

The Weather Companyでは、既に社内にオープンソースの利用を提唱する人がいたこともあり、オープンソースのソリューションを採用することに決めました。後に複数のコンテンツ管理機能を評価したところ、Drupalが有力な選択肢として浮上しました。

The Weather Companyにとって重要なポイントとなったことは、世界のトップのDrupal代理店の1社であるMediacurrent社と提携できたということです。The Weather CompanyとMediacurrent社は、どちらもAtlantaを拠点としていました。 Mediacurrent社のチームは、顔を合わせながら支援・連携を行うことができました。

Drupalの柔軟性を活用することで、Weather.comのサイト機能を拡張することができ、The Weather Companyチームの追加要件を容易に満たすことができました。

新しい機能追加の要件の特徴は次の通りです。

・柔軟なページレイアウト
Weather.comチームが、コンテンツの配置を完全に制御できます。 Drupalの柔軟性を活用し、チームの開発者がJavaScriptとJavaウィジェットを容易に配置できるようにする、The Weather Companyフレームワークを構築し、Drupalのバックエンドを修正することなく、ページを修正できるようにしました。

・レイアウトプレビューの改善
編集者は、コンテンツ作成プロセスの中で簡単にプレビューを行い、コンテンツサーバーで公開作業をしなくても公開できるようにしました。


移行後、Weather.comは以下の分野で大幅に改善されました。

・スケーラビリティとパフォーマンスの向上
The Weather Companyのウェブサイトでは、以前は3つのデータセンターで133台のサーバーを使用していましたが、単一のデータセンター(Acquia)で15台のサーバーまで削減することに成功しました。

・総所有コスト
Drupalに移行する前は、The Weather Companyは、自社のプラットフォームをサポートするために毎年100万ドル以上を支払っていました。 ライセンス料不要なDrupalを使用することで、保守運用コストを大幅に削減しました。

・コンテンツ作成フロー
編集経験を単純化することで、サイト上の「一般的な」コンテンツやユーザー生成のコンテンツが大幅に増加します

・支援リクエストの減少
サイトの移行によって、1週間に100枚のサポート要請チケットを作っていたものが、1週間に2枚まで減少しました。(サイト移行後1ヶ月以内)



Drupalは、気象データのような大量のデータを扱うサイトや、大量のアクセスがあるサイトの構築にも向いています。
Drupalでできることを調べるには、今回のようなDrupal Associationが提供する事例も参考になります。
日本でもWeather.comのようなサイト、作ってみたいですね。