CMC_Meetup in Kyoto キックオフ:  The ZEN of Community Marketing参加レポート

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こんにちは。ANNAIの谷川です。いきなりですが、CMC (Community Marketing Community)というコミュニティをご存知ですか?w

元AWSの小島さん立ち上げられたコミュニティで、コミュニティを通じて製品やサービスの普及を目指している人や、地域活動の運営を担っている人などの集まりです。コミュニティの活動成果や試行錯誤を共有しながら成長を目指すグループで、全国で450名超の方が活動に参加しています。(2017年8月現在)

この度CMC_Meetupが関西でも活動を開始するにあたり、京都でキックオフイベントが開催されました。私も登壇して前職のコミュニティマネージャー経験で学んだことについて共有させていただきました。(世界最大級の口コミサイト"Yelp"の大阪コミュニティマネージャーでした)今日はそのレポートをしたいと思います。

The ZEN of Community Marketing

プレゼンターは小島さん。これまでのコミュニティマーケティング実践経験から示唆に富んだ考え方を共有いただいたとても内容の濃いセッションとなりました。従来型のマスマーケティングとコミュニティマーケティングの違いは「コンテンツ」「デマンドジェネレーション(自分ゴト化)」「コスト」にあるという前提で、コミュニティマーケティングをビジネスに活かすとどうなるのかを説明されました。

マスマーケティングの特徴

マスマーケティングはターゲットに広くリーチするが、興味を引くコンテンツを生成する仕組みではない。テレビ広告が直接購入に導く手段とは言い切れない部分がある。また「その商品(ブランド)知ってます」という人を増やすことはできても、「欲しい(買いたい)」という人を増やすことに繋がるかどうかはわからない部分がある。「欲しい」に到達する人は、そこに需要を感じないと買わない。そしてリーチを増やすために広告量を増やすとコストも増加するので、キャッシュアウトはいつも考慮しなければならない。

コミュニティマーケティングの特徴

コミュニティマーケティングはファン(顧客)がファンを増やしてビジネスを拡大する手法であり、上記のポイントよりもターゲットに響き、関わった人々も自分ゴト化する仕組み。コミュニティマーケティングで顧客のベースラインが拡大していくと、そこからの影響で新しいビジネスチャンスが生まれるだけでなく、大規模な案件なども生まれるケースがある。コミュニティは時間をかけて作り上げていくのでマスマーケティングに比べて時間差はあるが、一度回り出すと他社では真似できない自社独自の資産になる。

コミュニティマーケティング実践ポイント

コミュニティの望ましい構造は、コンテンツが「生まれ」「相互に交換され」「アーカイブされる」場。コミュニティはもともと製品・サービスのファンが作る場なので、ターゲットにとって疑問が解決でき、知らなかった情報を得られ、それらを振り返ることができる仕組みがあれば、良い体験をした人が新しいファンを連れてきてくれる。ファンが自走してコミュニティを拡大するためには「黎明期に誰に協力してらえるかが重要」で、そのことをボーリングにたとえ「最初のピンを誰にするのか」とおっしゃっていました。

また自走するコミュニティの原則として「オフラインファースト」「アウトプットファースト」「コンテキストファースト」を実践することが大事と説明されました。「オフライン」「アウトプット」を重視すると濃い情報・多様な(新鮮な)情報交換でき、「コンテキスト」を重視すると内輪受け、新しい人が入りにくいなどを防止することにも繋がるそうです。

詳細は、小島さんの資料をご覧ください^^

 

Yelp普及で学んだこと

Yelpコミュニティマネージャーのミッションは、Yelpに地域情報(レビューや写真)を増やすことでした。ユーザーさんに楽しんで使ってもらうことが一番大事なことだと考え、企業理念である「Connecting people with great local businesses(人々と素敵なビジネスを繋げる)」を実践するために色々な顔を持っていました。具体的にはこんな感じです。

  • イベンター
  • カスタマーサポート
  • 自分自身もヘビーユーザーとしてお店やスポット情報をレビュー投稿しまくる(1,000レビュー達成!)
  • メルマガライター
  • ブロガー
  • Podcastナビゲーター(Podcast "[email protected]"で音声でも街の情報をお届け)
  • BizDev(協業、パートナーシップ)
  • PRマン

コミュニティ運営のプロとして常にマルチタスク、仕事の範囲も相当広かったですが、ユーザーさんと会う時でも、お店のオーナーさんと会う時でも、基本的には信頼関係をベースに活動します。コミュニティマネジメント職で明らかなのは、いろんな人と信頼関係を築いていける人でないとこの仕事はできない、ということです。

また、サービスの提供価値(Value Proposition)を伝え続ける事もコミュニティマネージャーの大事な役割です。Yelpの場合は、ユーザーさんが「使ってて楽しい」「情報が信頼できる」「自分にぴったりの場所が見つかる」と思っていただくために必要なすべての事をします。街でYelpのスタッフは僕一人しかいなかったので、まさに自分自身がサービスの提供価値を表すような存在でないと務まらない仕事なんだなぁということも学びました。

その他大事なことを資料にまとめていますので、よかったら読んでみてください^^

 

 

Wordpressコミュニティから学んだこと

デジタルキューブの岡本さんによるセッションでした。日頃から関わっておられるWordpressコミュニティへ参加・貢献することで得られたことをわかりやすく説明されていました。Wordpressはオープンソースであり、誰もが無料で利用できるCMSです。そのおかげで世界中にエコシステムが作られているので、その理念へのリスペクトをベースに活動されている点が印象的でした。

自社サービスがコミュニティと共に成長している

コミュニティに関わり続けることで、自社サービス(Shifterというサービス)も成長しているという事例を紹介していただきました。サービスがどのように生まれたのかなどを惜しみなくコミュニティに共有することで協力者が増えたり、コミュニティからのフィードバックでサービスが良くなったり、またコミュニティの知らない誰からサービスを広めてくれるようになったり、いろんな成果があったそうです。

コミュニティにどう関わると楽しいのか

Wordpressという共通のテーマに賛同する人々が集まるコミュニティの良い点は「新しいことを勉強できる」「好きなものについて話せる仲間がいる」「その場にいるからこそ聞ける話がある」「いい会社、人材に出会う」点だそうです。なので熱量の高い人々と繋がることはとてもポジティブで良いことだという点を強調されていました。ただし自分の売り込みをする場ではないので、コミュニティの悩みや問題解決を手伝うスタンスで関わってあげるのが良いとおっしゃっていました。コミュニティを手伝う例として、イベント開催時の「会場」「予算」「スピーカー探し」などがあり、それらがスムーズに進むことでオーガナイザーからも頼りにされる存在になり、みんなにとっていい循環があると共有いただきました。

Wordpressにはコミュニティ運営のための"Playbook"がある

世界的なコミュニティであるWordpressならではの事例として、コミュニテ運営ノウハウをPlaybook(Handbook)として公開しているそうです。ノウハウを読んで実践するだけでなく、専用チャットでメンターに相談もできるんだとか。

その他詳しい内容はこちらの資料をご覧ください^^

 

参加した感想

コミュニティマネジメントは目指す姿やゴールはありますが、正攻法というのはないんじゃないかと思っています。知恵の輪を解く感じに似てるけど、各社が解くべき知恵の輪は形や大きさ、複雑さが違います。

今回参加したこのイベントでは、アプローチを体系だって説明したり、実体験からわかったことを共有してくださる方ばかりだったので、たくさんの腹落ちポイントがありました。懇親会でも色々な方と意見交換でき、自社の活動にどう活かしていけそうか色々な視点やアイデアをいただくことができました。大変ありがとうございました!

Special Thanks to : 株式会社KYOSO様(会場提供)