ANNAIマガジン
Cluj-Napoca
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5月30日からヨーロッパを旅行しており約1ヶ月滞在の予定です。1つの大きな目的はルーマニアで開催される「Drupal Developer Days Transylvania 2019」(DDD2019)に参加することなので、早速レポートします。

DDD2019 概要

DDD の歴史

Drupal Developer Days(DDD)は昨年のリスボンに引き続き今年はルーマニアのクルジュ・ナポカ(Cluj-Napoca)の Grand Hotel Napoca で開催されました。
DDD はヨーロッパの Drupal 開発者のイベントで2010年以降毎年ヨーロッパの各地で開催され続けています。専用の YouTube チャンネルもあります。また今回のイベントのオープニングのプレゼン資料にもその歴史が紹介されています。

クルジュ・ナポカについて

クルジュ・ナポカは人口30万人で、ルーマニアのトランシルヴァニア地方最大の都市です。またルーマニアでも3番目に大きな都市です。14世紀に建築された聖ミカエル教会

を始めとして沢山の教会、モニュメント、公園のある美しい都市です。
でも私自身は今回のイベントで初めてその名前を目にしました。おそらく日本でも旅行通以外にはそれほど知られていない都市だと思います。実際、街を歩いても日本人はおろかアジア系の観光客もほとんど見かけませんでした。

トランシルヴァニアはドラキュラ城があることで有名です。今回の DDD のプレゼン資料のテンプレートにもドラキュラにちなんだコウモリのイメージ


が多用され、Drupal 8 のアイコンも


こんな具合です。

DDD2019のスケジュールとイベント

今回は6月10日(月)から14日(金)までの開催です。10日からレジストレーション開始ですが、その日はキーノートやセッションはありません。
プログラムはキーノート、セッション、ワークショップ、ハッカソン、コントリビューション、BOF などに分かれていました。

キーノートは11日から13日の3日間の冒頭に大きな部屋で行われ、その後隣の部屋で種々のテーマのセッションが開催されるという流れでした。またそれらに並行してハンズオン付きの3時間のワークショップが2つあり、さらに最終の金曜日には8時間のハッカソンが企画されていました。

コントリビューションはもう1つの大部屋にテーブルを15台ほど並べてテーブル毎に好きなテーマで Drupal に寄与できる何かをするという企画でした。ここにはかなり多数の人が参加していて盛況でした。テーブルによってはスプリント的に、あるモジュールの課題を解決するみたいなことをしていました。私も短時間でしたが Tome モジュールのインタフェースの日本語訳をしました。

なお13日の時点での参加者の人数を確認したところ223人だと教えてくれました。

ハッカソンは地球温暖化対策への貢献というテーマでしたが、残念ながら参加者がいたのかどうかもわからず結果発表などもなかったようです。

興味深かったセッション

Decoupled CMSの最新動向

初日のキーノートは私が最近興味を持っているDecoupled CMSの最新動向ということで注目すべき内容でした。タイトルは「The fourth wave of the content management system」、講演者はPreston So氏。So氏はAcquia社でDirector of Research and Innovationという役職に就いていましたが、今年の3月頃にGatsbyに移籍したDecoupled CMSの第一人者です。

50分にわたる講演はCMSの現状の課題から、Decoupled CMSの次世代アーキテクチャであるDistributed CMSに至るまでの内容で、アーキテクチャは変遷してもDrupalはコンテンツ管理の中核を維持し続けるという結論でした。このキーノートの詳細は別途詳しくお伝えする予定です。

Drupal 9の最新情報

多くの開発者が関心を寄せる Drupal 9 の最新情報が Acquia 社の Gabor Hojtsy 氏から発表されました。

リリース予定は2020年6月ですが、廃止予定と宣言されているAPIを使用していなければ Drupal 8で開発されたモジュールは Drupal 9でも動作します。そして2019年3月現在で contributed モジュールの48%は互換性があることがチェックツールによって確認されています。

初の OSS 海外イベントに参加した感想

国内での Drupal やその他のソフトウェアのミートアップには沢山参加してきましたが、DDD2019 はそれの大規模版と言った感じでした。講演後に登壇者に口頭で気軽に質問できたりするのはもちろんですが、質問用の Web アプリを用いて講演中に文章で質問でき、それが別のスクリーンに表示されるのは分かりやすかったです。

夜のビアパーティやクルジュ・ナポカ市内のガイドツアーなどの企画もあって参加者との交流を深めることもできました。

フルリモートワークのメリットを満喫しました

ANNAI は社員全員がフルリモートワークで働いている会社です。今回のように海外に滞在しながら働けるのはリモートワークの大きなメリットです。SlackやZoomなどのコミュニケーションツールを利用し、日本国内にいるのと変わらない状態で平日は勤務し、夜や週末は観光するというような形態で仕事も可能です。

フルリモートワークに興味のある方はぜひ「正社員採用ページ」からご応募ください!

 
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この記事を書いた人: Kuniyoshi Tone

ANNAI株式会社

デジタルマーケティングを担当。金剛山を遠くに眺めて大阪からリモートワークしています。

 

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