ANNAIマガジン
DrupalとDries氏
この記事の目次

はじめに

まず、私について少し紹介させて下さい。

私は Drupal を使い始めて半年ほどの初学者です。この分野に足を踏み入れたばかりで、こういったコミュニティには参加したことがありません。

今回は Dries 氏が来日されるのが、8 年ぶりということもあり、こういった機会はなかなか無いと思い、思い切って参加させて頂きました。イベントは、Dries 氏のセッション、会場アンケートと Q&A 、懇親会、ライトニングトーク大会で構成されていました。

それぞれのセッションについて、以下にご紹介します。

Dries 氏のセッション

Dries session

セッションでは、Dries 氏の経歴や Drupal の成り立ち、そして Drupal の未来について語られていました。

大学寮の友人たちとのコミュニケーションツールから始まり、偶然のドメイン名の誤りが「 Drupal」という名前を生み出したエピソードは印象深かったです。また、Drupal の成功と成長を支える アクイア の創設についても触れられていました。

Drupal の柔軟性と拡張性により、様々なタイプのウェブサイトやアプリケーション開発に適していること。そして、Drupal が継続して革新を遂げ、デジタル体験プラットフォームとしての地位を確立していることも語られていました。

セッションは英語で行われていたのですが、Dries 氏の話す言葉がスクリーン上に英語と日本語でリアルタイムに表示される技術に驚きました。

会場アンケートと Q&A

Dries 氏のセッションと懇親会の間に、会場アンケートと Q&A のセッションがありました。

会場アンケート

会場アンケートでは、スマホでアンケートに答えると、スクリーン上でリアルタイムに集計結果が表示されていました。アンケートは下記のような感じでした。

  • Drupal が好きかどうか。
  • Drupal をどれくらい使用しているか。
  • Drupal のバージョンアップはどれくらいの頻度で行っているか。
  • Drupal.org アカウントを持っているか。
  • Core やモジュール開発に貢献したことがあるか。

それぞれのアンケートに対して、Dries 氏からコメントがありました。

特に、一番最後のアンケート( Core やモジュール開発に貢献したことがあるか)に対するコメントが印象的で、貢献してみたいと感じました。

会場アンケート

( Dries 氏コメント)

Novice(初心者向け)」とタグ付けされているイシューは、初学者でも取り組みやすいので、Novice から始めてみると良い。また、貢献にも様々な種類があり、コードに貢献するだけでなく、フォーラムに回答することや、翻訳を手伝うなどの貢献があるので、是非やってみて欲しい。

Q&A

Q&A

Q&A のセッションでは、Drupal に関するさまざまな質問が寄せられていました。

  • Drupal をゼロから作るなら、どんな風に作るか。

( Dries 氏コメント)

“Java に比べて PHP は使いやすいので、今からゼロベースで作成するにしても PHP を選択したい。今なら JavaScript や Rust も選択肢として興味がある。”

  • 過去に戻れたとして、Drupal の直したいところはどこでしょう。

( Dries 氏コメント)

“元々、自分達のために作っていたので、開発者向けになっておりユーザーフレンドリーでなかった。なので、最初からユーザーフレンドリーにしておけば良かったと感じている。”

  • Drupal のスイートスポットはどこにあるのでしょうか。Drupal はどこにハマるのでしょうか。

( Dries 氏コメント)

“ローエンドなマーケットや SaaS をターゲットとするよりは、ハイエンドなマーケットの方が Drupal の価値が生まれるのではないかと考えている。”

他には、「Drupal はどんなプロジェクトが作りやすいか」、「WordPress と比べて Drupal の優れている点はどこか?」などの質問が挙がっていました。

懇親会

懇親会

懇親会では、 アクイアジャパン合同会社様から、軽食や飲み物が提供されていました。軽食には、Drupal のロゴや Dries 氏の顔が描かれた食べ物が用意されていました。

Dries 氏の乾杯から始まり、参加者同士の交流が行われていました。

懇親会中盤に Dries 氏と直接、会話する機会を得て、名前・会社・ Drupal の経歴・ Drupal を使ってみてどうか等、聞かれました。

Drupal を使ってみてどうか、という質問に対して「Excellent!」と答えると喜んで下さいました。

Driesと著者

英語が苦手な私にもフレンドリーに話して下さり、最後に写真を撮ってもらいました。

ライトニングトーク 大会

懇親会の後半には、 ライトニングトーク大会が開催され、下記、5 人のスピーカーが、Drupal に関する様々なトピックを紹介していました。

  • 企業のアクセスコントロールと Group モジュールについて by 阿部正幸
  • AI 支援コンテンツ編集の風景 by Chris Wu
  • 日本企業向けディストリビューション Kamihaya CMS by 鈴木仁美
  • Drupal 開発者必見!電通デジタルのアクセシビリティコンサルティングでウェブを改善 by 兵吾勇貴
  • 持続可能な Drupal Meetup のコツ by 岸俊兵

内容をすべて把握することはできませんでしたが、Drupal コミュニティの多様性と活発な活動を垣間見ることができました。

まとめ

この Drupal 交流会に参加して、コミュニティのイベントがどういうものなのかを感じることができました。

乾杯時、Dries 氏が来年以降も年に一度は来日したいと語ったことからも、Drupal コミュニティの今後の発展が期待されます。

知識の差や言語の壁を感じた瞬間もありましたので、それは今後に向けての課題となりました。

最後に、このような大規模なイベントの運営は非常に大変だと思います。

運営スタッフの皆様には、心からの感謝を申し上げます。皆様のご尽力があってこそ、私達はこのような有意義な時間を過ごすことが出来たと感じています。

これからは Drupal コミュニティの一員として、学び続け、成長していきたいと思います。

 
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この記事を書いた人: masatoshi kameyama

ANNAI 株式会社

富士山に見守られながら、静岡からリモートワークしています。

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