Drupal がデジタル公共財（DPG）に認定

Drupal がデジタル公共財（DPG）に認定されました

Drupal コミュニティーの申請がデジタル パブリック グッズ アライアンス（DPGA）によって承認され、Drupal がデジタル公共財目録に登録されました。DPG は、ベストプラクティスを遵守し、国連が提唱する持続可能な開発目標（SDGs）の達成に貢献するソフトウェアに付与されるものです。

非排除的・非競合なオープンソースソフトウェア

2014 年、Drupal の創設者 Dries Buytaert は、Drupal は公共財とみなすことができると主張しました。DrupalCon Amsterdam の基調講演で、Dries は Drupal がどのように公共財の定義に当てはまるかを説明しました。デジタル公共財の概念は、経済用語の「公共財」に似ています。経済学では、公共財とは、非排除的なもの・非競合的なものを指します。

DPGAは、低・中所得国における SDGs の達成を目指す複数のステークホルダーによるイニシアチブで、デジタル公共財の発見・開発・利用・投資を促進するものです。以前、Farm OS や LocalGov Drupal のような Drupal のディストリビューションシステムが DPG のステータスを付与されたことがありました。それらと同様に、Drupal も DPGA が定める 9 つの指標と要件の審査を通過する必要がありました。その内容は以下の通りです：

• SDGs との関連性
• 個人情報保護および適用される法律の遵守
• 規格とベストプラクティスの遵守
• Do No Harm by Design（害悪を及ぼさない設計）
• ハラスメントからの保護

コミュニティーによるイニシアチブ

私たちは以前、Drupal がデジタル公共財になりつつあるというこのスレッドの経緯について取り上げました。このスレッドは、Daniel Cothran が「なぜ Drupal はまだ DPG ではないのか」と公に質問したことから始まりました。彼は Drupal.org で問題を提起し、コミュニティーの人々がこのアイデアに賛同し、これを実現させました。

https://twitter.com/Dan4QoL/status/1587547923050643456

Daniel Cothran
@Dan4QoL

#Drupalの皆さん - #Drupal はデジタル公共財と言えると思います（https://digitalpublicgoods.net/standard/ 参照）。どなたか私と一緒に申請書を作成しませんか：cc @Dries
9:51 PM · Nov 1, 2022

応募プロセスの一環として、Google ドキュメントが作成され、Drupal コミュニティのメンバーは、応募プロセスに必要なエビデンスを作成したり質問への回答を通じて、それに貢献しました。このスレッドでは、Drupal コミュニティがどのように Drupal の認定取得に協力したかを見ることができます。

個人が小さな一歩を踏み出すことで、大きなことが起こりうるということを、私たち全員に気づかせてくれます。最初の一歩を踏み出した Daniel Cothran と、ここまでのプロセスを手伝ってくれたコミュニティーの皆さんに、心から感謝します。