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Drupal 8 海外事例:ユースホステル協会
この記事は「 Drupal Case Study : YHA (Youth Hostels Association) 」の翻訳です。
この記事の目次

 

Drupal 8 海外事例:ユースホステル協会

YHA(ユースホステル協会)は85年以上にわたり、あらゆるの人々にホステルの宿泊施設を提供している慈善団体です。YHAのオンラインビジネスは大きく2つのウェブサイトに分かれており、家族や個人が宿泊施設を予約できるyha.org.ukのほか、1グループ16名以上のYHAグループや修学旅行者などが宿泊施設を予約できるサイトがあります。

このYHAグループや修学旅行者を対象とした既存のサイトを、Drupal 8によってまったく新しく設計・構築しなおすというプロジェクトでした。

なぜ Drupal を選択したのか 

既存の yha.org.uk とそのサブサイトはすべてDrupal 6を使用していました。YHAがリニューアルを考え始めたきっかけはDrupal 6のサポート終了でした。

YHAはDrupalに満足していて、Drupal 8の可能性に期待していました。Drupal 8はまだ新しいにも関わらず、YHAチームが最初に行った要件定義をすべて満たすことができたのです。チームの誰もがその潜在能力を理解し、Drupal 8は素晴らしい選択であると判断しました。

プロジェクトについて  (目標、要件、結果) 

以前、YHAグループと学校は yha.org.uk にサブフォルダを作成し、様々なコンテンツを混在させたまま情報を公開していました。情報を見つけるのは大変で、作ったページはビジネスに貢献するどころか、家族や個人のためのものとなっていました。 

さらに、Drupal 6でつくられたウェブサイトの寿命は限られていることを認識しており、チームはリニューアルの必要性を感じていました。

YHAは、このサイトリニューアルを機に、自社の提供サービスを幅広く紹介する機会としたいと思っていました。このプロジェクトの成果は美しいウェブサイトであり、グループの予約や問い合わせのプロセスはグループや学校のユーザーにとってはずっとシンプルで素晴らしいものになっています。

Drupal 8を使用することで、チームはさまざまな新機能と管理インターフェイスを利用して、コンテンツ管理をより直感的にできるようになりました。Drupal 8を使っているウェブサイトにとって、その機能を活用した素晴らしい事例となるプロジェクトです。

プロジェクトのプロセス

このプロジェクトは納期がギリギリだったにも関わらず、アジャイル開発によってミスなく実施する事ができました。開発当初から2週間ごとに集中開発を7回行い、プロジェクトは達成されました。

主なコミュニケーションツールとしてJIRAとSlackを、設計段階ではInvision Appが使用し、チームメンバーとのやりとりはとてもスムーズになりました。

旧サイトに公開されているコンテンツは完全に書き直しを行い、新しいサイトへの移行は行われませんでした。開発作業と並行してリアルタイムでウェブサイト上のコンテンツの追加が行われていました。厳しい締切のなかで、新規コンテンツを追加が可能な管理インターフェイスを備えた、Drupal 8サイトを提供することは大変な作業でした。

リニューアル後の成果

新サイトの主要な目標の一つは、どのデバイス上でもシームレスに利用でき、ユーザーエンゲージメントを改善することでした。YHAチームはそれを達成できたことを喜んでおり、以下のようなコメントを残しています。

新サイトは、2016〜2017年のシーズンに間に合うようにリニューアルしました。新サイトは新規ユーザーや既存ユーザーからも好評です。

私たちはDrupal 6からDrupal 8への移行した新サイトのアクセス数が、着実に増加しているのを目の当たりにしました。新サイトのリリースから20日間で、トラフィックが19%増加しました。 また、サイト運営もより効率的になりました。ユーザーは欲しい情報を簡単に見つけることができるようになったため、コンタクトセンターへの問い合わせが少なくなりました。

モバイルに最適化したことで、特にグループページでは情報をより簡単に共有できるようになり、成果が上がりました。過去20日間に特定のモバイルユーザーグループが15%から25%に増加し、更に直帰率は15%低下しました。

終わりに

いかがでしたか?サイトリニューアルによる効果が数字で端的に実感できる事例をご紹介しました。また、アジャイル開発を導入することにより、短納期ながら次々と新しい機能を実装する様子も伺えます。参考になれば幸いです。

弊社でも旧バージョンのDrupal→新バージョンのDrupalの移行、他システムからDrupalへの移行をたくさん行ってきた実績があります。ぜひこちらのページ「Drupalサイトへの移行」を参考にしていただければありがたいです。

 
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この記事を書いた人: Kentaro Inoue

ANNAI株式会社
マーケティングマネージャー
サービスの設計・企画、マーケティング、採用戦略の立案などを担当。普段は新潟で猫と一緒に、時々海外からリモートで働いています。好きなモジュールはRulesとFlagです。

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