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マーケティングテクノロジーとマーケティングオートメーションの世界は広く、複雑で、さまざまな機能や特徴が取り揃えられています。デジタルマーケターは、仕事をより速く進め、より意味のあるメッセージを作成し、オーディエンスとつながるための新しい方法を常に探しています。マーケティングオートメーションは、キャンペーン、チャネル、フォローアップ、その他すべての管理をよりシンプルにします。そのため適切なツールの選択はとても重要です。

私はマーケティングオペレーション、特に E メールマーケティング分野の経歴を持っています。これまでに 6 つの異なるマーケティングオートメーションプラットフォームを使って仕事をしてきました。堅牢で評判の良いもの、十分な機能を備えているものの知名度の低いもの、そして Google での検索結果に上がらないものもありました。今回はその中で特に 2 つの製品に注目してみたいと思います。オープンなマーケティングオートメーションプラットフォームである Acquia Campaign Studio と Salesforce Marketing Cloud(以下 SFMC と表記します)です。 

どちらのソリューションも、マーケティングオートメーションやキャンペーン管理の機能に加え、パーソナライゼーションやダイナミックコンテンツを可能にする機能を備えています。私がこの 2 つのシステムを比較する理由は何でしょうか?アクイアに入社する前に所属した 2 つの会社では、5 年半にわたって SFMC を毎日使用していました。その間に上級開発者および「スーパーユーザー」のアクセス資格を取得し、SQL、HTML、そして SFMC の内部スクリプト言語である AMPscript を学びました。

ここでは、私がパワーユーザーとして使用してきた SFMC の機能やアクティビティをご紹介します。

  • メールの作成と配信
  • AMPscript と Data Extensions によるメッセージのパーソナライズ
  • データベースのクエリーとセグメント化
  • Automation Studio と Journey Builder を使った自動化の作成
  • 自動化されたカスタマージャーニーのトラッキング
  • マルチチャネルおよびプラットフォームレポートの作成
  • フォームの作成
  • ランディングページの作成
  • モバイルプッシュ通知の送信
  • ソーシャルメディアへの投稿
  • コンタクトデータのインポート

SFMC の歴史

SFMC の歴史を少しおさらいしましょう。「Marketing Cloud」の中核は、2013 年にSalesforce がメール会社の ExactTarget を買収した時に誕生しました。当時私はすでにある程度 ExactTarget を使用していましたが、買収後には SFMC のユーザーになったわけです。名前が変わってもツールの機能は変わらず、インターフェイスもごくわずかの変更が施されただけだったため、それを「ExactTarget」または「ET」と呼ばないようにいつも気をつけていました。Data Extensions、Query ツール、また AMPscript など、ExactTarget の既存機能は全く同じように動作していました。私の知る多くの元同僚やユーザーと同様に、私自身も ExactTarget が Salesforce という巨大企業とは別の存在だった時代を懐かしく思っていましたが、それについては後ほど説明します。

買収後、ExactTarget として知られていたメールツールは、SFMC が「Studies」と呼ぶマーケティング製品群として刷新され、用途の拡大をめざして幾つかのアップデートが行われました。この拡張により、モバイルプッシュ、ウェブ広告、ソーシャルメディアでの公開などのコミュニケーションチャネルが増えたほか、オートメーション、使いやすいビルダーツール、分析機能などが強化されました。

SFMC VS. キャンペーンスタジオ:Eメールビルダー

SFMC は時間をかけて確実にメール作成のエクスペリエンスを改善していきましたし、ツールをより使いやすくしたという点では評価できます。アクイア Campaign Studio もユーザビリティーを考慮して作られています。どちらのプラットフォームもコーディングの経験を必要としません。

SFMC の買収後の最大の追加機能は、2016 年に「Content Builder」を導入したことです。Content Builder では、HTML や AMPscript を削除し、ドラッグ&ドロップの機能に変更しました。HTML の知識を持たないユーザーが、プラットフォーム内でパーソナライズされたメールを作成できるようにデザインが変更されました。しかし、例えば Data Extensions でのパーソナライズセグメントの作成、使用するすべてのコンテンツのアップロード、プレビューの生成などの際には、依然として多くの設定を必要とします。

SFMC でメールを作成するにあたり、数段階のパーソナライゼーションや、動的コンテンツにいくつかのバリエーションを用意したい場合は、いまでも時間のかかる手動のプロセスを必要とします。AMPscript を書くのではなく、新しいビルダーでルールを定義する必要があります。私は習慣的にクラシックビルダーを使うことが多いのですが、Salesforce はユーザーにこれを使わせないようにしています。Salesforce は、来年からクラシックビルダーの提供を打ち切るとさえ言っています。この発表はここで読むことができます

Content Builder 機能は、E メールスタジオと、クラウド全体のダッシュボード "Content Builder "の 2 カ所に設置されています。このようにトップレベルに置かれているのは、チャネルやビジネスユニットの垣根を超えてコンテンツを活用できるようにするためです。例えば、E メールスタジオで使用したバナーは、ソーシャルスタジオでもアクセスして公開することができます。また、1 つの親アカウントから多数の子アカウントにバナーを配置することができます。これにより、異なるビジネスユニットが同じコンテンツにアクセスすることが容易になります。

アクイア Campaign Studio の E メールビルダーは、SFMC のコンテンツビルダーと同様に利用できるよう作られています。さまざまなテンプレートを駆使して、ブランドに最適なメールをデザインすることができます。ダイナミックコンテンツ、行動喚起のためのボタン、HTML ブロック、画像ブロック、ソーシャルメディアリンクなど、ドラッグ&ドロップで使えるさまざまな要素があります。コンテンツブロックの骨組みだけを見たいときに、HTML の「コードモード」を使用できるオプションがあるのはとても便利です。ダイナミックコンテンツブロックは、SFMC のビルダーと同じように、バリエーションを設定し、セグメントをもとに取り込むデータを定義してパーソナライズすることができます。色や列、背景など、メッセージを視覚的に美しくさせ、インパクトをもたらすために必要な要素は全てカスタマイズ可能なので、数回使用しただけでテンプレートのカスタマイズに自信を持つことができました。

もしあなたがこれらのプラットフォームのメールビルダーを真剣に検討しているなら、以下の重要なポイントを考慮してください:

  1. SFMC も アクイア Campaign Studio も、コンテンツ構築・編集に利用する WYSIWYGエディターが似ているため、HTML やコーディングの知識がないチームメンバーでも、魅力的で効果的なメールテンプレートを作成することができます。SFMC とは異なり、アクイア Campaign Studio では、ブランドやメッセージング戦略に合わせてカスタマイズしたテンプレートを用意しているので、マーケティング担当者はすぐに使い始めることができます。
  2. どちらのプラットフォームのメールツールでも、パーソナライズとダイナミックコンテンツの利用が可能ですが、これらの機能を最大限に活用するうえで必要となる、ユーザーのコンタクトデータへのアクセス方法についてはいくつかの違いがあります。SFMC では、ユーザーは独立した Data Extensions ツール(これについてはパート 2 で詳しく説明します)を使用して、事前に定義されたセグメントやダイナミックコンテンツ要素を導入します。アクイア Campaign Studio では、標準およびカスタムのコンタクトフィールドデータがプラットフォーム全体の複数の場所で簡単にアクセスできるため、ユーザーは E メールビルダー内で動的コンテンツのターゲットフィルターを直接変更することができます。これらのツールに対する私の意見に一切バイアスがかかっていないとは言えませんが、アクイア Campaign Studio の E メールビルダーが提供するコンタクトデータへの直感的なアクセスと柔軟性のおかげで仕事を早く進められることを、日々の仕事で使用した経験を通して感じており、その点は優位性が高いと思います。
  3. この記事の冒頭で、私が過去 5 年半の間、生活の一部のように SFMC を利用していたことについて触れました。正直なところ、パワーユーザーになるにはそのうちの 3 年が必要でした。SQL、HTML、そしてSFMC の内部スクリプト言語である AMPscript など、さまざまなコーディング言語を独学で学んだのは、そのような深い技術的知識に憧れていたわけではなく、SFMC を使って日々の業務を行う上で必要不可欠なものだったからです。アクイア Campaign Studio のメールビルダーでは、このような技術的な知識は不要です。

アクイア Campaign Studio と Salesforce Marketing Cloudの Eメールビルダー機能の紹介については以上になります。パート 2 では、各ツールのコンタクト管理機能についてご紹介します。

 
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この記事を書いた人: ANNAI株式会社

ANNAIは、2009年からDrupal専門のWebシステム開発会社として、世界規模で展開するグローバル企業や大学・自治体を中心に数多くのWebソリューションを提供。
CoreやModuleのコントリビューターなど、Drupalエキスパートが多数在籍。国内ユーザーコミュニティへも積極的にコミットし、定期的なセミナーの等の開催を通じて、オープンソース技術の普及や海外コミュニティとの緊密な連携を図っている。
Webシステムの企画・開発〜デザイン、クラウド運用までをワンストップで提供する他、Drupalのコーディングを評価する"Audit業務"や最適なモジュールの調査・選定等、幅広いコンサルティングを行っている。Drupalアソシエーション公式パートナー。

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