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この記事は「 Drupal Case Study : Toyota UK 」の翻訳です。
この記事の目次

Drupal 8 海外事例:トヨタ UKのDrupal導入事例

 TOYOTA UK のサイトの目的は、自動車販売の将来の顧客を生み出し、既存のTOYOTAの顧客、潜在的顧客、TOYOTAへの就職に興味のある人、TOYOTAに関心のある人に対して情報を提供することです。パンフレットのダウンロード、テストドライブの予約、支払金額の試算、そしてニュースレターの購読を行うことで、将来の顧客を生み出しています。
 
各車には各モデルの詳細情報があり、価格オプションの詳細とローンの申請のオプションなど、ユーザーは車について決めることができます。

なぜDrupalが選ばれたのか

 
Drupalを使用する主な要因は次のとおりです。

  • 優れたコンテンツ管理機能
  • フォームの送信に使用できるAPI が開発されていること
  • AWSインフラストラクチャとの統合
  • モバイル向けのコンテンツとデスクトップ向けのコンテンツが提供できること

 プロジェクトについて(ゴール、要望、成果)

  •  既存のプラットフォームからすべてのコンテンツを Drupal に移行する
  • フォームの送信に使用するAPIを再構築する
  • URL構造を改善し、検索エンジンにおけるサイトの検索性を改善する
  • 古いを維持し、URL にマーケティングコードを含んだ上でリダイレクトできるようにする
  • サイトの停止時間なしで、新しいサイトに切り替える

 要望

  • 既存のプラットフォームには 6,000 以上の URL があり、300 以上の移行された URL へのリダイレクトが必要である
  • 既存サイトが継続的に更新されている状態で、Drupal サイトにコンテンツを移行する
  • 同じコンテンツを扱うモバイル版のサイトを作成する
  • 非常に細かいレベルで車の詳細情報を格納できるデータ構造を作成する
  • スケーラブルなインフラストラクチャを使用して、すべてのコンテンツを効率的に配信する

 インフラ

  • このサイトはAmazon Web Servicesでホストされます。
  • このサイトは、GO を使用した Continuous Integration pipeline を通じてデプロイされます。
  • 古いサイトから新しいサイトへのリダイレクトは、Apache Rewrite Map を用いて行われます。

 開発と継続的な統合

  • Gitはコードリポジトリとして使用され、Assembla は問題追跡(イシュートラッキング)に使用されました
  • 各コンポーネントには Assembla ID に基づいた独自のフィーチャブランチ(例:features / assembla-563)などが与えられ、完了したらマスターブランチに統合されました
  • Continuous Integrationを可能にするために、我々はGOを使用しました。リリースブランチをを環境ブランチ(uat、stage,production)へ統合し、ブランチを環境へリリースするためにプッシュしました。Continuous Integrationのプロセスは、デプロイの後にすべての機能を元に戻し、デプロイの後にアプデートフックを走らせる形としました。
  • セミ・アジャイルアプローチが使用され、既存サイト機能をDrupal で再現し、尚且つ、すべてのコンテンツも移行することが基本要件でした。
  • インストールプロフィールはプロジェクトを初期化するために作成され、同時進行している設定変更を管理するために、特徴やアップデートフックを使用します。
  • フィーチャーブランチと問題追跡(イシュートラッキング)を使用した開発に関する十分に文書化されたアプローチを取ることで、Git 上で競合はほとんどなく、プロセスの中で大きな技術的問題は生じませんでした

 課題

  • このプロジェクトは複数のエージェンシーが関わっており、コードベースは2社間で共有されていました
  • 既存プラットフォームの6,000を超える URL を新しい URL にリダイレクトさせる必要がありました
  • 頻繁にスコープクリープが発生しました
  • サイトの停止時間なしで実稼働に進む必要がありました

 コンテンツ管理

  • このサイトでは、ページに CSS ファイルを当てて高度なカスタマイズを行うことができるようにすることで、Drupal開発者ではない人が自由にフォーム用ページのレイアウトを作成できるようにする必要がありました
  • コンテンツの承認には承認ワークフローが必要でした
  • エンジン、安全情報、モデルなどの車に関する情報は、技術者以外のユーザーでもView を土台とした管理画面上で簡単に編集できるようにしました
  • ほとんどのページアセットは Amazon S3 バケットから提供されます

 結果

  • プロジェクトは停止時間なしで稼動しました
  • 古い BroadVision URL は、campaign cookie で使用するトラッキングコードなどを含んだ上で、新しいURLにシームレスに誘導されました。トラフィックレベルの大幅な低下はみられませんでした。
  • 全体のコンテンツ承認ワークフローは、コンテンツを維持するために使用されています。
  • 利用開始後、大きな問題は報告されていません
  • 通常のコンテンツ編集業務は、利用開始直後に再開されました
  • すべてのフォームの送信は引き続き機能しました(試乗予約、サービス予約など)

 終わりに

いかがでしたか?既存のCMSからDrupalに移行する際にはURLの移行方法をどうするか、以外にもいろんなポイントを調査した上で進めていく必要があります。弊社でも今回のような移行事例は多数ございますので、既存CMSからDrupalへの移行を検討されたい場合は、お気軽にご相談ください。
 

 
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この記事を書いた人: Kentaro Inoue

ANNAI株式会社
マーケティングマネージャー
サービスの設計・企画、マーケティング、採用戦略の立案などを担当。普段は新潟で猫と一緒に、時々海外からリモートで働いています。好きなモジュールはRulesとFlagです。

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